
「LINE・リクルート・ローソンからブランディングの核を学ぶ!」〜ミッション・ビジョン・バリューの策定方法〜
NY発のブランディングプラットフォーム「ZeBrand」が日本でも導入サポートを開始しました。併せて様々なブランディング情報をお伝えしていければと思います!
まず第一回として、ブランドの核となるミッション・ビジョン・バリューについて考え方や策定方法などお伝えしていきます。
効果的なブランディングへとつながるミッション・ビジョン・バリューとは
近年、「ブランディング」という言葉は広く使われるようになりました。
ロイヤリティの高い顧客を獲得し、長期間ビジネスを成功させるためには、ブランディングの必要性が高まっているということはいうまでもありません。
しかし、
「何がブランディングなのか?」
「具体的に何から始めていけば良いのか?」
が曖昧なまま、「ブランディング」を認識している人は多いのではないでしょうか?
この記事では、ブランディングの初歩であり核ともなる「ミッション・ビジョン・バリュー」の策定方法について紹介していきたいと思います。
「ミッション・ビジョン・バリュー」とは
「ミッション・ビジョン・バリュー」は、経済学者のピーター・F・ドラッカー氏が著者の「ネクスト・ソサエティ」で重要性を提唱したものになります。
これらはビジネス戦略とマーケティング活動や社内文化を統一させることができ、ブランドの核となり、ブランドの明確な方向性を示すものです。
さらに、何かに悩んだときに立ち返り、それらに基づいて判断を下すことができます。
なぜ創業者がまず初めに「ミッション・ビジョン・バリュー」を考えなければならないのか、お分かりになったのではないでしょうか。
では、具体的に「ミッション・ビジョン・バリュー」とは何か?
ミッション
ミッションとは「ブランドの使命、目的」を指します。
短く、簡潔で、力強いミッションを考えましょう。
一般的に、ターゲット層やブランドが取り組んでいる課題、ブランドの提供物、およびその利点について言及するものになります。ビジョン
ビジョンとは「ブランドの目指す方向性、未来や理想像」のことです。
プロダクトの先にある長期的なビジョンについて描きましょう。
自分たちがどのように世界を変えることを望んでいるのか?
自分に問いかけ、自由に大きく考えます。バリュー
バリューとは「ブランドで共有されるべき価値観」のことです。
ブランドの核となる価値観、チームで共有していくべき価値観について定めます。
実際に企業が定めている「ミッション・ビジョン・バリュー」の例
「ミッション・ビジョン・バリュー」とは何であるか、またその必要性をここまで書いてきました。ここからは有名企業の例を用いて「ミッション・ビジョン・バリュー」について、より深く理解していきましょう。
ここでひとつ、それぞれの企業が「ミッション・ビジョン・バリュー」を再定義しなおしている点にも注意してみてください。
1. LINE
LINEでは「ミッション・ビジョン・バリュー」を以下のように定義しています。
「MISSION」を達成するために、LINEグループのメンバーには、「VISION」の達成、 また「LINE STYLE」と「LINE CODE」に沿った行動が求められます。
LINEが掲げる「ミッション・ビジョン・バリュー」は以下の通りです。
ミッション
CLOSING THE DISTANCE
世界中の人と人、人と情報・サービスとの距離を縮める
ビジョン
Life on LINE
24時間365日生活のすべてを支えるライフインフラになる
バリュー(一部抜粋)
- Keep in Sync, Aiming for the Same Goal
同じゴールを目指し、同期し続ける
- Work Intensely and Be Focused
目的なき「一生懸命」は、いちばん危険
- Enjoy the Challenges
ワクワクしなければ、仕事じゃない
2. リクルート
リクルートでは、
ミッションを「果たす役割」
ビジョンを「目指す世界観」
バリューを「大切にする価値観」
と定義し、以下のような「ミッション・ビジョン・バリュー」を掲げています。
ミッション
まだ、ここにない、出会い。
より速く、シンプルに、もっと近くに。
ビジョン
Follow Your Heart
バリュー
新しい価値の創造
個の尊重
社会への貢献
3. ローソン
ローソンでは、
ミッションを「グループ理念」、バリューを「ローソンWAY」
と定義し、
以下のような「ミッション・ビジョン・バリュー」を掲げています。
ミッション
私たちは “みんなと暮らすマチ” を幸せにします。
ビジョン
目指すは、マチの “ほっと” ステーション。
バリュー
1. マチ一番の笑顔あふれるお店をつくろう。
2. アイデアを声に出して、行動しよう。
3. チャレンジを、楽しもう。
4. 仲間を想い、ひとつになろう。
5. 誠実でいよう。
4. 海外ブランド
英語の記事にはなりますが、海外有名ブランドのミッション、ビジョン例を100個ずつまとめた記事もありますので、ご興味ある方はこちらの記事もご覧になってください。
「海外ブランドのミッション100選!」
「海外ブランドのビジョン100選!」
以上の企業例は分かりやすく、キャッチーな言葉で、簡潔にブランドの特徴を踏まえた「ミッション・ビジョン・バリュー」の定義がされていました。様々な企業の例を見ることで言葉に落としやすくなるでしょう。
どうやって決める?MVV策定のポイントとは
では、ここから具体的な策定方法についてTipsを交えながら説明します。
誰が考えるべきか?
「ミッション・ビジョン・バリュー」の策定方法にはさまざまな方法があります。これから、新しいビジネスを始める場合は創業メンバーで、リブランディングをしようとしている場合は、複数の社員で、セッションを行いましょう。
なぜ、セッションをおすすめするのかというと、これら3つは、社員全員のものであるため、多くの人の意見を取り入れ、浸透に繋げる必要があるためです。
セッションを始める際の重要なポイント
「ミッション・ビジョン・バリュー」を言語化させる際に、気をつけるべきポイントはたくさんありますが、セッションにおいて、必ず守るべきポイントが3つあります。ミッション・ビジョン・バリューの定義を定め、メンバー全員に共有すること
他人の意見やアイデアを否定しないこと
参加者全員が主体的にセッションに参加し、全員が納得できるまで妥協しない
以上の3点が守られなければ、今後策定された「ミッション・ビジョン・バリュー」がうまく機能しなくなる可能性があります。せっかく作るのですから、全社員が納得できるようなものを作りましょう。
「ミッション・ビジョン・バリュー」それぞれの策定のポイント
「ミッション・ビジョン・バリュー」それぞれの策定のポイントについて以下にまとめましたので、ぜひご覧ください。
ミッション
少なくとも5年先までの計画まで考えましょう。未来とありたい姿に焦点を当て、専門用語は使わず、わかりやすい言葉で表現しましょう。また、将来的な進歩に左右されない安定した目標にする。
2文以内を目安にすると簡潔で印象に残りやすいです。ビジョン
オリジナルで、他の人の記憶に残るものであることが必要です。
また、自分たちが世の中に貢献していることは何かを深く掘り下げて考えましょう。競合他社とどう違うか、あなたの製品・サービスは「誰が」「何を」「どのように」「どのような価値を」提供するのか考えましょう。バリュー
尊敬する人やこれまでの経験、関わったことのある団体など、自分を鼓舞する人やものを思い浮かべ、心に響いた価値観をすべて書き出してみましょう。また、組織で働く人たちにどのように活動してほしいか考えましょう。
ブランディングの専門家「ブランドコーチ」について
ここまでブランドの根幹となる「ミッション・ビジョン・バリュー」についてや策定方法について説明してきましたが、自分だけでは言語化できない場合や策定後にどのようなアクションを起こしていくべきか分からない、など専門家の助けが必要な場合があるかもしれません。
ZeBrandでは、ブランディングに特化し、厳選されたコーチと、オンラインで1on1のブランディングセッションを行うことができます。
まとめ
「ミッション・ビジョン・バリュー」とは何か
どれほど重要なものであるか
どうやって策定すれば良いか
について説明させていただきました。
ブランドの根底となる「ミッション・ビジョン・バリュー」の策定から、より人々の記憶に残るブランド構築をスタートさせていきましょう。
ミッション・ビジョン・バリューの策定から始まる、お客様のブランディングプロセス全体のサポートをしていきたいと思っています。ZeBrandへのサービスお申し込みは以下より可能です。