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【ゼロからブランド構築をする人向け】ベーシックな戦略で始める 3ステップガイド

ビジネスを構築していると、「ブランド」や「ブランディング」という言葉をよく耳にします。ブランドとは、ビジネスにアイデンティティを持たせ、クライアントや投資家、パートナー企業、さらには自社の従業員の間でそのビジネスに対する認知や意識を高めるものです。ブランド構築には時間や費用が大きくかかるように思えるかもしれません。しかし実際にはそこまで難しく手が届かないものではないのです。この記事では、そんなブランディングのプロセスを3つのステップに沿ってご説明します。ステップを始める前にまず、ブランディングとは何かを考えてみましょう。

※こちらの記事は"A 3-Step Guide for Branding Your Business"という英語記事を翻訳したものとなります。

ブランドとは何か、なぜブランディングがビジネスに重要なのか

多くの人は、ビジネスとブランドの認識を混同しがちです。「ビジネス」とは、サービスや製品を生産するスタートアップや会社を指します。一方、「ブランド」とは、ビジネスを誰がどのように認識しているかを指します。中小企業などのビジネスの初期段階では、製品やサービスの構築、顧客獲得に注力することが多いです。そのためには経営基盤を整えることが重要ですが、ブランディングは見落とされがちです。競争の激しい今のビジネス環境の中では、クライアントはどのブランドを選ぶか、そしてどのブランドを使い続けるかを即座に決断します。投資家も同様です。第一印象を良くし、記憶に残ることはとても重要であり、洗練されたブランディングはビジネスに大いに貢献するものとなります。

Photo by Ricardo Gomez Angel on Unsplash

ブランド構築のための3ステップガイド

1. ターゲット層の決定

ターゲットを明確にすることは、ビジネスの焦点を定めるためにも非常に重要です。ターゲットが定まらないと、コミュニケーション方法やメッセージング(伝え方)が曖昧だったり、統一感のないものになってしまいます。ここでは、自分のターゲットを見つけるために必要なことをいくつか紹介します。

1)リサーチを行う

潜在的なクライアントの優先事項やニーズを理解するために、専門的なリサーチを行いましょう。一般的には、現在のユーザーを基準に始めるのがベストです。自社サイト(Google Analyticsなど)やソーシャルメディア(Facebook、Twitter、LinkedIn、Instagramなど)の分析をしたり、理想的な顧客の属性(年齢、経歴、家族構成など)はどのようなものなのかを分析しましょう。また、その他にも理想的な顧客層となる人たちの関心事やライフステージなど、これらいくつかのメインポイントをまとめれば、あなたのブランドにとって価値の高い顧客がどんな人たちであるかをよりよく理解できるでしょう。同時に、新規顧客の行動を見ることで、理想的なターゲットが誰であるかを知ることができます。

2)競合他社の確認

主要な競合他社を調べましょう。やり方の一つとして、Googleで簡単に自社の業界を検索し、自社ビジネスと関連したキーワードでコンテンツや広告を作成しているのはどんな企業なのかを調べることで競合他社の調査ができます。また、GartnerやMintelなどの業界レポートを見れば、業界内の主要な競合他社についてある程度の情報を把握することができます。ターゲットとなる顧客とのコミュニケーションをどのようにとっているかをよく見てみることで、彼らの戦略が見えてくるはずです。そこで自社の戦略と照らし合わせ、自社が思い描いていたものと同じか否かを分析することで、これまで考えていなかった新しいターゲット層へのアプローチなど、新たなチャンスが生まれるかもしれません。

Photo by Dimon Blr on Unsplash

3)自分のビジネスのバリューを明確にする

ターゲット層を理解したら、彼らのニーズが何であるかを考えてみましょう。あなたのビジネスは、これらのターゲット層の人たちのニーズにどのような独自の方法で応えようとしていますか?ターゲット層をもう少し理解したら、どんな具体的なニーズがあるかを考え、明確にしていきましょう。例えばIKEAでは、特定のターゲット層に合わせて商品やコミュニケーションを調整することに長けています。例として、学生を対象とした費用対効果の高い家具のキャンペーンなどがあります。

Photo by Riccardo Annandale on Unsplash

ここでは、自社ビジネスの価値を顧客に明確に伝えるための実践的な方法をご紹介します。

① 製品・サービスの主な利点・ベネフィットを挙げてください。

② クライアントのニーズと、それに伴う問題点(家具が欲しいがお金がない、など)を挙げていきます。
③ ①から、②に最も関連するメリットをマークして、クライアントが商品に期待できることを書き出します。
④ 競合他社との差別化ポイントを書き出してみましょう。

2. ブランド・アイデンティティの確立

次のステップではオーディエンス(自社のターゲット層)を理解した上で、ブランド・アイデンティティを確立していきます。ブランドにとってロゴやビジュアルは非常に重要ですが、ブランド・アイデンティティはそれ以上に重要になります。ブランド・アイデンティティは、企業のパーソナリティや価値観、ビジョンなどで構成されています。ここでは、ブランド・アイデンティティを構築する際に考慮すべき点をご紹介します。

a. ブランドのパーソナリティを考える

自社のブランドからどんなイメージが連想されるかを考えてみましょう。Burberryのように伝統的で高級感のあるブランドなのか、それともCoca-Colaのように遊び心のあるブランドなのか、ブランドの個性について考えていきましょう。

b. トーン・オブ・ボイスを定める

企業のトーン・オブ・ボイスとは、その企業のすべてのコミュニケーションの調子や話し方などを指します。企業のトーン・オブ・ボイスは、どのように物事を表現していくのかという指針になります。自社ブランドのパーソナリティやバリューなどを明確に理解すれば、自社のトーンはそこから生みだされます。定義したトーンをメールやソーシャルメディアで使い、何が一番効果的かテストしてみましょう。

Photo by Jason Leung on Unsplash

c. ミッションステートメントを持つ

これは、ビジネスの中核となる目的を明確にしたシンプルな文章のことを指します。例えば、Googleのミッションステートメントは次の通りです:「世界中の情報を整理し、普遍的にアクセス可能で有用なものにする」。このように、明確なミッションステートメントを持つことは、投資家にアピールするときや、従業員のモチベーションを高めるときにも役立ちます。

d. ブランディングデザイン

ブランディングデザインとはブランドの見た目や見た人が感じる印象であり、ブランディングの非常に重要な側面となります。適切なロゴやカラーパレット、フォントを選択し、それらを統一させることで一貫したコミュニケーションスタイルを通し、クライアントや投資家に対して、会社への信頼感を高めることができます。ブランディングデザインの構築には、莫大な費用が掛かると思われるかもしれません。しかし、これはブランディングの中核を成すものであり、ビジネスに大きな影響を与える非常に重要なものです。例えば、Airbnbが「bélo」というロゴを発表して話題になったのは、シンプルで一貫性があり、簡単に認識できるものだったからというエピソードがあります。また、どのようなブランディングデザインのプロセスを採用するかによっても、費用が変わってきます。こちらのリンクより、無料でZeBrandが提供している簡単なブランド構築ができます。ZeBrandを通して、、ブランドアイデンティティを定義して作成することができ、ブランドガイドラインの作成やブランドアセットをダウンロードすることもできます。

3. ターゲット層とのコミュニケーション

ターゲット層の明確化、ブランド・アイデンティティの確立、そして製品を確立した後のステップとして、次はマーケティング戦術を考えていきます。自社のコミュニケーションのスタイルや話し方がわかれば、製品やサービスを顧客に理解してもらうことが容易になります。素晴らしいブランドガイドラインを手に入れたら、さまざまな種類のマーケティングを駆使し、明確化されたターゲット層の人たちやオーディエンスに向けて製品をアピールするための最善の方法を考え始めましょう。ここではマーケティング・キャンペーンを行う際に注意すべき点を洗い出しています。

Photo by Markus Winkler on Unsplash
  • ターゲット層の理解

自社のターゲットとなる人たちがどのように生活しているか、行動するか、を理解することはとても重要です。ターゲット層の人たちは普段どのように過ごしているのでしょうか?また、人口統計学的な簡単な調査を行うことで、ターゲット層の人たちの心理を理解することにも結び付きます。

  • 適切なチャネルを見つけよう

検索広告、ウェブサイト、ソーシャルメディア、テレビなど、ターゲット層の人たちとのコミュニケーション手段やメディアは沢山あります。ターゲット層の人たちをよく理解していれば、どのメディアを使うべきかが分かってくるはずです。例えば、10代の若者をターゲットにしている場合、彼らはInstagramやSnapchat、TikTokなどのソーシャルメディアに多くの時間を費やしているかもしれません。ターゲットを絞った魅力的なソーシャルメディア広告を出すことは、彼らにリーチするための一つの良い方法となるでしょう。

HubSpotはコンテンツマーケティングを成功させ、2,600人以上の従業員を抱える老舗企業に成長した好例です。HubSpotは、自社のコアユーザーのブランドペルソナを特定し、クライアントのニーズに応えるための緻密なコンテンツ戦略を構築しました。

もし、あなたのビジネスが最終的に店舗に人を呼び込むことを目的としているのであれば、屋外広告のようなオフラインのチャネルを試してみるのもいいかもしれません。

  • コミュニケーションの目的と予算を一致させる

目標が非常に高い場合に、コミュニケーションプランにどれだけの予算を割けるかを考える必要があります。低予算だからといって、コミュニケーションの質が悪くなってしまうわけではなく、スマートで効果的な方法もあります。例えば、Spotifyが米国で初リリースされたとき、招待制のベータ版でのリリースをしたことにより、盛り上がりを見せました。その結果、クライアントは自分の体験をソーシャルメディアで共有し、それがオーガニックな成長につながりました。

Photo by Kelly Sikkema on Unsplash

まとめ

ゼロからブランドを構築するというと少し圧倒されるかもしれませんが、ベーシックな戦略から始めることで、何が効果的で何が効果的でないかを知り、それを微調整することで自社に最適なブランドの構築が可能となります。多くの企業の中には、過去にさかのぼってブランディングを見直すという企業もあります。Googleでは2015年に組織を大幅に再編した後、ロゴの書体をセリフ体からサンセリフ体に変更しました。これは、1999年以降に行われたロゴの変更の中で最も大きな変更でした。このように、ブランディングは反復的なプロセスであり、ビジネスの成長とともに進化し続けるものです。


ZeBrandでは、ブランド戦略構築からブランドデザインの作成、プレゼンテンプレなどのアセットの生成までを一気通貫して行うことができます。ブランディングの専門家と行う1:1のコーチングセッションやカスタマーサポートなどサポート体制も整っているので、「何から始めたらいいのか分からない」といった方でも安心してスタートできます。
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